こんにちは。そらまめです。
碓氷峠鉄道文化むら@群馬県に行ったら是非立ち寄りたい場所があります。
それが碓氷第三橋梁(めがね橋)です。
碓氷峠の鉄道を語る上で外せない、この鉄道橋!
山の中にあるレンガ造りの大きな橋で国の重要文化財にも指定されている鉄道遺構です。
旧碓氷線の廃線跡を歩ける「アプトの道」についても!
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碓氷第三橋梁(めがね橋)とは
碓氷第三橋梁とは、碓氷峠を代表する建造物で、一般的にはめがね橋と呼ばれています。
旧碓氷線が走っていた橋で、碓氷峠の鉄道の歴史上とても重要な橋梁です。
横川駅から車で10分
碓氷第三橋梁(めがね橋)は、山の中にある橋梁です。
場所はこちら↓
JR横川駅、また横川駅すぐの碓氷峠鉄道文化むらからは車で約10分ほど。
なので碓氷峠鉄道文化むらに行ったら、是非ちょっとだけ足を延ばしてこのめがね橋も見に行ってみてください。
紅葉が有名なようですが、青々とした緑の中でもとても素敵でしたよ。
めがね橋の歴史
すごく簡単にめがね橋の歴史を説明します。
鉄道の難所だった碓氷峠。
その峠を超える為に採用されたのがラック式鉄道の1つである「アプト式※」です。アプト式を取り入れ、26のトンネルと18の橋梁を建設することで、難所だった碓氷峠を挟む横川~軽井沢間の鉄道が開通可能となりました。
このめがね橋はその時に作られた橋梁の1つなのです。
18基の橋梁のうち2~6橋梁が残っていますが、その中でも第三番目のこのめがね橋が有名なのは、レンガ造りの橋では日本最大だからでしょうか。
レンガ造りだからか巨大だけれども威圧感はなく、その悠然たる姿に思わず見とれてしまいました。
※アプト式は急勾配を登ることができるので、登山鉄道でよく使われている方法です。アプト式ラックレールは、碓氷峠鉄道文化むらに展示してありました
これは途中の案内板にあった完成当時のめがね橋の写真。今よりも橋脚が細いです。
これは一度完成した後に起こった地震で亀裂が入ったため、補強工事をして現在のような太い橋脚になったのです。
完成当時の細さだと頼りなさげで、なんか見ててちょっと不安になりますね・・
色やレンガの積み方が変わってる部分が補修工事で追加されたところでしょうかね。
全く規模は違いますが、都内でも似たようなレンガのアーチ橋が見られるところがあります
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めがね橋のすごいところ
すごいところという言い方も何なんですが・・
めがね橋はただ大きくて美しいというだけではなく、技術的にも素晴らしい橋なんです。
通常の橋梁であっても、列車の走るところが歪んだりへこんだりしては大問題ですから、強度が求められます。
それが急勾配を走るところともなれば、より一層の強度が必要です。
このめがね橋を設計したイギリス人のパウネル技師と古川技師が、大型橋梁によく使用される鋼ではなくレンガのアーチ橋にしたのもそういった理由からで(レンガのアーチ橋は力学的に強いことがわかっています)
ただ見栄えの為だけにレンガ造りにした訳ではないんですね。
また、この第三橋脚を含む鉄道建設は、1891年の工事開始から約1年10か月で完成していて、当時の技術からすると驚異的なスピードで作られたというのもすごい点だと思います。
それには、多くの労働者を集められたとか先行して馬車鉄道が開通していたため資材運搬がしやすかった等、様々な理由があるようですが
それにしたって2年もせずに、難所と言われていた山に、鉄道の走行に耐えられるだけの橋とトンネルを複数作り、鉄道を走らせられたってすごいことですよね。
自然の中に残された巨大建造物、しかもレンガ造り。
どこを切り取っても絵になります、さすが重要文化財。
ちなみに第三橋梁以外の橋梁もレンガ造りで、全てが国の重要文化財に指定されています。
アプトの道
この橋梁を含め碓氷線は廃線となっているので、もちろん今は鉄道橋としては使われていません。
レール等は撤去され、現在は横川駅~熊ノ平変電所までの約6.3kmが「アプトの道」という遊歩道として整備されています
つまり廃線跡を歩くことが出来るんですね!6kmなので歩くと2時間くらいでしょうか。
画像引用:安中市観光パンフレットダウンロード
この遊歩道は、アプトの道ハイキングコースとして安中市の観光情報としても乗っているので、詳細はそちらでご確認ください。
そらまめは全部を歩く時間はなかったので、第三橋梁と熊ノ平とその周辺トンネルだけ見てきました。
第三橋梁(めがね橋)
めがね橋の上から見た光景
31mなので結構な高さがありますね・・!高所恐怖症の方はお気を付けください。
めがね橋の上から見た信越本線。
めがね橋の上までは階段を登って上がることができます。エレベーター等はありませんので、歩きましょう。
ここがめがね橋の上ですが、レールがないとただの道のように見えますね。
でも昔ここにはちゃんと線路があって、電車が走っていたんですよ。
案内板にあった当時の写真
反対側から撮った写真。
おや、奥にトンネルが見えますね。あれが第五号トンネルです。行ってみましょう。
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第五隧道(第五号トンネル)
めがね橋の横川駅方面にあるのが第五号トンネル。
正式には第五隧道と呼ぶようですが、ここでは〇号トンネルと書いていきます。
トンネル内もアプトの道のコースなので、もちろん入ってOKです。
中はこうなっています。
トンネル内も全部レンガ。
これは電車が来た時の退避場所でしょうか。
灯りもちゃんとついていますが、点灯しているのは7~18時の間だけだそうなので、夜は何にも見えないくらい真っ暗になると思います。
山だし夜は行かないようにしましょうね。
第六隧道(第六号トンネル)
第五号トンネルを見てきましたが、めがね橋を挟んでその反対側にあるのが第六号トンネルです。
第五号より第六号の方が大きくてしっかりしてるように見えます。
それもそのはず?第五号が243mなのに対して、第六号は546mもあるんです。アプトの道には全部で10個のトンネルがありますが、第六号トンネルがダントツで一番長いのです。
長いトンネルなので、途中に排煙口があります。(そらまめはそこまで行っていないですが・・)
中は少しひんやりしてました。
トンネルの出口付近にあったこれも何かの遺構でしょうかね。
きっとアプトの道を全部歩くと、いろんなところに鉄道の痕跡が見て取れるんじゃないかなと思います。
調べたところ一部にはレールや信号機が残っているようですね!見て見たかったなあ。
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熊ノ平
めがね橋から少し進んだとこにある、熊ノ平(くまのたいら)。
もう使われていない廃駅です。
この熊ノ平駅がアプトの道の折り返し地点です。めがね橋からだとアプトの道を歩いて20分、車だと10分程で着きます。
左側の一段高くなっているところがホームでしょうか。
この熊ノ平駅では、単線だった碓氷線の上下すれ違いが行われていたようです。
廃線や廃駅って、なんとも言えない美しさがありますよね。
この熊ノ平は廃駅といっても、アプトの道の一部で観光地化しているのでちゃんと管理されていて綺麗な状態なんでしょうけど
それでもこの寂れた鉄や、草に覆われている感じが郷愁を誘います。
熊ノ平は線路も残っていましたよ。
そらまめが行ったのは夏ですが、この辺りは紅葉がすごく綺麗らしく
あの童謡「紅葉」は、作者の高野辰之氏が熊ノ平駅周辺の紅葉を詠ったもの、といわれているそう。
すごい気になりますね・・秋にも来てみたいです。
廃駅はあまり行ったことありませんが、都内の博物館動物園駅@上野(京急)には行ってました。
第十隧道(第10号トンネル)
アプトの道の熊ノ平直前のトンネルが第10号トンネル。
103mなので、アプトの道のトンネルの中では短い方ですね。
こんな感じでトンネルが並んでいますが、通れるようになっているのは1箇所だけです。
それが10号トンネル。
トンネル内から熊ノ平を見るとこう。
こちらが熊ノ平側から見た第10号トンネル
100mちょいなので、もう出口が見えていますね。
その先の第9号トンネルも見えています。
トンネルとトンネルの間も短いですね。すぐ次のトンネルに入っちゃいます。
トンネルももちろんレンガ造りです。
9号トンネル側から見た10号トンネル入り口。
10号トンネルから見た9号トンネル。
9号トンネルも120mでそんなに長くないし、真っすぐなので出口が見えています。
旧丸山変電所
アプトの道コースには他にも大きな見どころとして、「旧丸山変電所」というところがあります。
そらまめは時間がなくて行けなかったのですが、写真で見る限りすごく雰囲気ある場所でした。
丸山変電所までは碓氷峠鉄道文化むらからアプトの道に入って、徒歩約30分程。歩けない距離ではありません。
でも!この旧丸山変電所は、なんとトロッコ列車で行けるのです!
これがトロッコ列車
あんまり本数はありませんが、碓氷峠鉄道文化むらから乗れるので、歩くのは大変だわ~って方は、トロッコ列車で見に行くのがいいかもしれませんね。
トロッコ列車だと10分ちょっとで到着です。
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おわりに
今回そらまめは車で行ったので、アプトの道の主要な部分を掻い摘んで見た形になりましたが、めがね橋はとにかく大きくてレンガのアーチがとても素晴らしかったです。
アプトの道を全部歩いた方がいろんな発見があって楽しそうですが、車で主要なところだけを見るだけでも十分に満足できました。
めがね橋と熊ノ平、途中の碓氷湖には駐車場もあるし、ところどころにトイレもあるので、山の中だけど安心して見に行ってみてください!でも夜は気を付けてくださいね!
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